15世紀の話だが 金印と政商に関する傍証
印が通商許可証になった事例と 政商が政府間をとりもった事例

銅印
 
李氏朝鮮の世宗の時代(1419〜1450年)に 通商許可として銅印を与えた。銅印の用途は明の勘合符に相当し「図書」と称された。

 銅製の「図書」は 朝鮮側から賜与された本物の
銅印であるが 刻まれた名義は 架空の人物が多い。一方 木製の偽造印は 本物の「図書」(銅印)をまねて作ったニセモノのハンコである。(九州国立博物館)

 勘合符:日明貿易の許可証で 明への朝貢国であることと 民間貿易とを区別するために(倭寇対策) 明が発行した許可船であることを証明する割符。

政商
 博多商人の宗金(そうきん) 
 1419年 倭寇に苦しんだ朝鮮が 対馬を襲撃。日朝国交断絶が濃くなったとき 九州探題と朝鮮との間で調停に努めたのが宗金。
 朝鮮は宗金に「図書」を与えたので 九州探題や豪族並に独立した貿易権をもち その後も日本と朝鮮の間をとりもち 大名をしのぐほどになったらしい。
(白石一郎 「博多歴史散歩」1973年創元社) 
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